先週の木曜と土曜日にぼくが顧問をしているクラシコムの会社説明会が行われました。合計3回行ったのですが、そのうち土曜日午前中(全体で言うと2回目)の回の模様はUstreamで配信もされたので、ご覧になられた方もいるかもしれません。
(配信された映像はアーカイブされているので、末尾で紹介します)
すでに応募の受付は始まっているのですが、多くの方によりはっきりと認識した上でご応募いただくためにも、ぼくが感じたことも書いておきます。
(ここに書いてあることがすべてではありませんので、質問は直接問い合わせてくださいね)
1.クラシコムのやり方が唯一の正解ではないし、正解かどうかもわからない
クラシコムはユニークな企業です。残業はしないし、スタッフ全員が名前も顔も出してお客さんとコミュニケーションを取っています(オンライン上だけじゃなく、実店舗もあるのでオンオフ問わず)。
それでいて売上高という指標ではしっかり成長もしています。
だけど、当たり前のことだけど、物事はトレードオフで決まっていて、何かを得るには何かを失ったり犠牲にするわけですよね。
「労働時間が短く、自分の自由な時間が多い」という裏側には業務時間中にはとことん集中するとか、給料はけっして高くないとか、そういう条件があってのことです。
のんびりとマイペースで仕事して、それでいて定時に帰って、世間並みの給料をもらうなんて甘い話はないのです。
クラシコムのやり方はあくまでもひとつの選択肢に過ぎなくて、これが正解かどうかもわからないし、正解だとしてもこれが唯一の正解ではありません。
彼らはあくまでも「自分たちにとっての最適解」としていまのスタイルを選択しています。それは自分の人生を自分で選んで生きるために、多くの時間とそれに見合った収入にするということです。もちろん馬車馬のように働いて1000万円を超える年収をもらうこともひとつのスタイルです。どっちが正しいという話じゃありません。
「ワーク・ライフ・バランス」というのは自分で選ぶことが大事なのであって、そのために社会に多様な選択肢が提示されていること、つまり個々人の価値観にあった受け皿としての企業が存在していることが重要なのです。
だけどまだまだこの国には選択肢が少ないし、とくにライフに寄った企業は少ないです。そういう企業は中小企業が多いので雇用できる社員数も限られていますしね。
だからクラシコムが提示した働き方(これは言い換えると「生き方」です)という価値観に、ご自身の価値観があっているのかどうかをしっかり見極めてほしいです。
2.「楽しむことを楽しむ」のではなく「楽しませることを楽しむ」
クラシコムは社員数も少ないので、ひとり一人が何役もこなす必要があります。商品の梱包や配送はこの1年でアウトソースしましたが、仕入れも販売もお客さんからの問い合わせ対応もみんなで分担してやっています。
(あ、ぼくはやってないです)
当然、仕事の大半は外からは見えないものです。どの会社でも同じでしょうけど。
地味な作業もありますし、おそらく個々人のスタッフに聞いてみれば自分の仕事のすべてに対して、心から「やりたい!」とは思ってないでしょう。まあそのこと自体は珍しくないですよね、おそらくみなさんも同じだと思います。
仕事というものは基本的にはつらいもので、だけどたまに遭遇するハッピーな瞬間があるから続けていけるし、誇りを持てるんだと思います。ぼくも毎日何十本もお怒りの電話を取り続けた時期がありましたが、1日に1本あるかないかの「ありがとう」がすべてをチャラにしてくれました。
ちょっと話が脱線しそうなのでブレーキを。
たとえとしてわかりやすいか微妙だけど、少人数の会社というのは小劇団みたいなもので、役者自身が会場設営もやれば受付もやるわけです。クラシコムも例にもれず。
「自分は舞台の上で完ぺきな演技をする」というのは立派な心がけだけど、それ以外のことも率先してやらないと、そもそも公演ができません。
もっというと劇団の公演をお客さんに心底楽しんでもらうには会場の椅子の並べ方から、受付のスムースさに至るまで、細やかな気配りが随所に行き届いていなければならないし、それこそが本当のサービスであり、ホスピタリティです。
クラシコムの仕事は、本当のエンターテイナーを目指すことでもあります。お客さまのショッピングに関わるすべてを快適に楽しんでもらうために、自分が考えつくあらゆる準備をして、仲間のサポートをし、全力でサービスするのが仕事です。
こう書くとなかなか大変だなあと思いますし、じっさい大変なのでしょう。世の中には「顧客志向」を掲げながら、ぜんぜん行動が伴ってない企業がたくさんありますしね。
ただクラシコムはそれを愚直にやることしか生き残る道はないと本気で考えています。「最安」でも「最高」でも勝負せず、「最愛」を目指すことが自分たちがお客さんに支持され続ける道だと信じています。それを一緒に信じてくれる仲間を求めています。
贔屓目も入ってると思って読んでほしいのですが、クラシコムはおもしろい会社だと思うし、社長の青木さんはじめスタッフもいい雰囲気です。
今回募集している仕事の内容についても一般的な方なら習得できるレベルだと思いますが、自分の生き方や価値観を変えてまで働くにはしんどいとも思います。
それでもクラシコムで一緒に働きたいという方は大歓迎しますので、以下のエントリーを読んでご応募ください。心からお待ちしています。
一緒に働けることを楽しみにしています!
[追記]
社長の正直な感想はこちら。
当日のスライドはこちら。
当日の模様はこちら。
上記のアーカイブを見ながらぼくがつらつらとツイートした内容。











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