昨日はmixbeatのワークショップでした。3回目。塾生主導では2回目。当番はウッディとなつき。
今回は「伝える力」という、なんだそれ池上彰かとツッコミが入りそうな遠大なテーマだったのですが、さすがに先月と同じ失敗は繰り返すまいと、「メールでの誤解をなくす」という一日のワークショップでなんとかできそうなサイズに絞ったのはすごく良かった。
また実際にメールを書いてみるという、いわゆるハンズオン形式でやったのも今回のようなテーマでは良かったと思う。準備は大変なんだけど、やっぱりリアルな環境を作らないと身につかないしね。
それとただメールを「上手に書く」だけじゃなく、あまりに時間をかけていたら1日の大半はメールを書いてることになってまったく生産的じゃないという指摘を踏まえて、「早く書く」ことに言及した(そしてそのトレーニングを試みた)のも良かった。
おおよそ事前に作成したタイムテーブル通りに進行していたことも含め、ワークショップとしての体はなしていたし、先月が散々だったからバイアスがかかってるとは思いつつも及第点には達しているかなと思う。
とはいえ問題点もやはりあって、最大のマイナスは参加している塾生の大半は「いや、べつに俺らメールで困ってないし」という当番が掲げた問題意識を共有できなかったところで、開始1時間後には参加者側の受け身な態度はかなりはっきり見えていた。
そもそもメールが連絡手段の中心にない人たちもたくさんいて、そういうのが露見するのはmixbeatが多様性を重視しているメリットではあるんだけど、テーマ選定として適切だったのかは再考の余地があるだろう。ぼくなら対面での対話に絞ったかな。
少なくともmixbeatでの当番運営はメールやSkypeなどのテキストベースのやり取り(リテラルコミュニケーション)なので、そこにフォーカスしても良かったかもしれない。当番運営がスムースにできれば仕事やプライベートを犠牲にする時間も減るわけで。
ただこの点はメールを普段書いてる塾生にとっては「他の人がどんなメールを書いてるかが見れて良かった」「自分はメールを書くのが遅いと思ってたけどどうやらそれほどでもないことがわかった」など、自分の能力を相対化する経験にはなってたので良かった点でもあるかな。
ほかにもいくつかぼくが感じた課題があって、ひとつは「1通のメールでなんとかしようとしていること」がそもそも問題。とくに今回は「誰かに面倒なことを依頼する」メールの文面だったんだけど、こういうのは常識的にはよほどの仲でもない限り、会ってお願いするわけです。であればメールの内容はアポ取りになるのが当然で、にも関わらずメールだけで依頼のオッケーを引き出そうとする課題は現実的ではない。
で、ワークショップ中に「こういうときは電話するよね」って言ったら、今度はそれに引っ張られて「のちほど電話します」って書くんだけど、(その学習意欲は素晴らしいと思いつつ)そこで自分の都合で電話をかけちゃう時点で相手を慮ってないわけ。「詳しい内容は電話でお伝えしたいので、何時頃がご都合よろしいでしょうか?」と相手の事情を優先するのがマナーでしょ。
(というかそこを考えずに送れるのがメールの長所で、同時にいつ返事をもらえるかを確約できないのが短所)
出した後にどうするのかが問題なんだけど、電話すりゃいいってもんでもない。このへんは常識とか感覚とかバランスの話なので、なかなか「教える」対象にはなりにくいんだよねえ。
同様に、メールは「早く」「短く」が基本だけど、拙速なあまりに(誤読して)内容がとんちんかんだったり、日本語として理解不能だったりするのは論外で、短いあまりに事務的すぎる印象を与えて相手をイラッとさせたら本末転倒なわけです。
ダラダラと長く書くのは最悪だけどね。
じっさい山ほどメールを受け取ってる身として感じるのは、行数や文字数は関係ないということ。同じ行数でも「長げーよ」と感じるのもあれば、そうじゃないのもある。短いからイラッとするのもあれば、そうじゃないのもある。
けっきょく人間が相手である以上、そんな簡単なマニュアルでベストな答えを導き出せるわけがないんだよね。
「そんなに簡単に伝わらない」ことを前提に始めないといけないし、だからこそ「『伝わってないな』ということをいち早く察知する能力」のほうが、「伝える能力」よりも大事だとぼくは思う。
もちろん対面なら相手の表情から読み取るわけだけど、メールの場合はそれができないので一回目の返信で「あ、誤解されてる」と気付ければ、軌道修正できるし時間のロスも少なくてすむ。
そもそも「伝わらない」「誤解される」という課題は、話者の問題だけではなくて、聞き手(読み手)の理解度の圧倒的低さによる場合もあれば、双方の常識のちがいが原因になることもあるし、かなりたくさんの複合的要因の結果に過ぎない。
話者の問題に絞っても、論理的に物事を整理できないのか、日本語が不自由なのか、緊張してるのか、等々いろんな問題がある。
最後はグループディスカッション。
テーマは「自分の意図や用件をどうやってメールで誤解なく伝えるか」だったはずなのに、「相手の心を動かすメールを書くには」とぶれ始め、後半は「返信の際はシグネチャを短いバージョンに変える」とかどうでもいいTIPS集を出し合う時間になってたのがもったいない。べつにシグネチャで行数を節約するのが悪いことではないけど、あまりに枝葉の話じゃないかと。あるいは単語登録して「いつもお」で「いつもお世話になっております。」に変換できるようにすればいいってのもあるんだけど、こういう考え方は大反対。そんなメールは読みたくない。
効率化を優先する、こういう心構えがダメなんじゃないのかな。まあこれは感情的な話なんだけど。それこそぼくだってシグネチャはテンプレートなわけで効率化を全否定する気はないんだけど、かなり違和感があったんだよなあ。
そもそも5分で書くメールと1時間かけてでも書くべきメールはあるので、効率化というのもケースバイケースであるはず。
あと、当番からぼくが気をつけてることを話してほしいと頼まれたので、考えてみたんだけど、とくに何かを注意して書いてるわけではないんですよね。書くとか話すってのは多くの人にとってはそのくらい自然なことなので、いざ聞かれても困るんだけど、まあそれでも頼まれた以上はと必死で考えたのがこのあたり。
電車の中で書いたので、ほんと書き殴ってますけど(もうちょっと字はきれいなんだけどといちおう自己弁護)、このへんは塾生が出したのとあわせてTIPS集として公開されるみたいです。
公開されたら告知しますね。
以下、関係者のブログです。といっても事務局のウラさんしか書いてない。彼はいつも早い(あっちのほうは知らないけど)。
ていうか3期生はほんとにブログ書かないなあ。塾生専用のSNSに書くのもいいけど、塾のことを知らない方に説明をするのもひとつの経験なのに。
前提を共有してない人に整理して伝えることこそ今回のテーマなんだから、むしろワークショップの宿題として出してもいいくらい。
以下、塾生向けに。
[追記]
告知を忘れてました。4期生にどうですか?
[20100908追記]
さらに追加。
[20100911追記]
さらに追加。

















コメント(2件)[コメントだけのRSS]
あっちの方は、井上ひさし級の「遅筆」ですw
※下衆コメント、失礼いたしました。
投稿者: ウライ | 2010年9月 6日 15:48
あはは!w
ナイスコメントww
投稿者: 河野
|
2010年9月 6日 20:19