以下、『そんなんじゃクチコミしないよ。』読者の方に向けた記事です。
先月『WOMマーケティング入門』という本をいただきました。あんまり献本は受け取らないんですけど、編集者の方からこの本の翻訳者がぼくの『そんなんじゃクチコミしないよ。』を読んでとても参考になったそうなんですね。そういう申し出は初めてのことだったのでありがたくいただいたのですが、翻訳者の花塚恵さんご本人からもメールをいただきました。。
それで、もしよければその参考になった部分などをまとめていただけませんかってお願いしたら以下のような返信いただきました。
ぼくの本を読まれた方にも有益な情報になると思うので、許可をいただいた上で転載して紹介します。感謝。
河野様お返事ありがとうございます!
私が『そんなんじゃクチコミしないよ。』を最初に手に取ったとき、
「この本は、私(=マーケティングの素人)も想定読者に入っている」
と感じました。●真っ先に「インターネット」という言葉の(同書における)定義付けがなされていた。
●用語が適切に説明されている
(アルファブロガーなど、曖昧な意味合いで使われているものは「説明不可能」と書かれていて、とてもすっきりしました。脚注、すごく好きです)。この2点で、『そんなんじゃクチコミしないよ。』と私との間に信頼関係が生まれました。
また、
●これからはネットクチコミだと煽っている人たちがいるけど、クチコミそのものは新しくもなんともない。
●Buzzはお金で買えない
●話題になることと、ファンを作ることは違う
●企業と消費者が対等に直接対話できる関係が築けたら素敵などは、『WOMマーケティング入門』の著者(アンディ・セルノヴィッツ)も同じ気持ちです。
『WOMマーケティング入門』に「トーカー」という言葉が出てきますが、トーカーに関する部分を訳していたときは、河野さんのおっしゃっていたPGMという方法論はに通づるものがあると思っていました。こういう部分的なこともありますが、『そんなんじゃクチコミしないよ。』という本は、私にとって、
「クチコミはコントロールできるものではない」というメッセージを全編を通じて打ち出しつつネットマーケティングについて論じていながら、マーケティング素人が楽しんで読める本
でした。「クチコミはつくれない」「数字やメディアに惑わされてはいけない」ということを自分でも感じていましたが、この本を読んだおかげで、もやもやしていたことが
すっきりと頭に入っていきました。漠然とした話ですみません。あまりうまくまとまっておりませんが、少しでも河野さんの参考になれば幸いです。
もちろん、『WOMマーケティング入門』も参考になりますように!こちらこそ、今後ともよろしくお願いいたします。
花塚 恵
この本はアンディ=セルノヴィッツ(Andy Sernovitz)って人が書いてて、彼はWOMMA(WOMマーケティング協会)の名誉会長です。まあだからおもしろいとか、だから有益かって話に直結するわけじゃないのですが、セス=ゴーディンとガイ=カワサキが序文を書いてるだけでも興味がそそられませんか。
日本だとWOMJなんて団体もありますが(いまもやってるのかな)、ぼくが感じてるのはUSと比べると日本では「正しい情報共有」がほとんどなされてないってことです。数字のない成功事例とか、個人に依存した仕組みを絶賛するとか、議論形成するための前提が成立してないんですよね。少なくとも「ソーシャルメディアマーケティング元年」とか眠たいことを言ってるうちはダメだと思うんですけど。
こないだ福井で講演したときも話したんですが、もっとみんなが、それこそ会える関係の人たちだけでもいいので、正しい情報共有をしていかないと、うさんくさい連中に大事な予算をだまし取られることになります。
そのためにも広告主側の担当者が最低限の知識をちゃんと身につけるのは必要です。
ぼくも企業が自衛できるように役に立てるといいなと思いますし、ぼくの本がまわりまわってこんなふうに貢献してるとしたらすごくうれしいです。
(まだ全部読んでないので、この本がオススメかはさておき)
crossreviewには今日時点でまだレビューがないので、読まれた方はぜひ。ぼくも読み終えたらレビューします(もちろん正直に)。
[追記20100622]
ようやく読み終えました。当初の予想以上に良かったです。お客さまに感謝を伝えるとか、至極まっとうなことが書いてあります。クチコミとヤラセ・サクラはちがうという点とか、日本のWOMマーケティングの事情を踏まえると、このへんからちゃんと知っておいてもらいたい。
2箇所だけ引っかかる点があって、それはP.176の「メッセージを広めてほしいとお願いする。」とP.248の「普段から訪れる人がほとんどいないブログや掲示板は下手にコメントを入れると、かえって注目を集めかねない。」という指摘。
前者は特に悪いことではないんだけど、相手との関係性次第の部分が大きくて、とくに日本では誰でも簡単にお願いするのは逆効果のことがあるはず。後者については効果の最大化を考える企業向けのアドバイスとしては正しい側面もありつつ、相手のページビューにかかわらず同じ対応をするべきだとぼくは考える。じっさい現実社会ではものすごいクチコミする人かもしれないわけで、浅はかな記述だと思った。
それ以外はすごくいい本だと思いました。クチコミには時間がかかること、誠意ある対応が肝心なこと、ネットはクチコミを加速させるツールであること、などはぼくもまったく同感です。











コメント(3件)[コメントだけのRSS]
レビュー、すごく楽しみにしています!
投稿者: ミヤモト | 2010年6月15日 11:11
>セス=ゴーディンとガイ=カワサキが序文
これは興味をそそられますね。
早速、買っちゃいました。もちろん読み終わったらレビューします。
投稿者: つかぽん | 2010年6月15日 17:05
河野様
ご紹介いただきありがとうございます。
レビューも楽しみにしております!
投稿者: 花塚 恵 | 2010年6月15日 20:10