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デジカルでのミーティング議事録より

昨日は、顧問先のデジカルとミーティングでした。

大西くんが毎回のようにブログに書いてくれてるんだけど、こういう反応はありがたいですね。声が届いてる感じがする。

議事録をもらったんだけど、そのまんま貼り付けるわけにもいかないので(でも自分のコメントを後に見るとなるほどと思うことが多いので)、抜粋して残しておきます。

以下、ほとんど自分のためなので読み飛ばしていただいてけっこうです。メディア構築とかコミュニケーションプランニングとか、そういうのに興味がある人なら、多少はヒントになることもあるかと。

・社員のオフタイムに関する情報を発信するアイデアは、時間に余裕がないのであれば優先すべきではない。香月さんのブログ内容のような、真剣度の高いコンテンツの方が、直接のクライアントにとっては有効な情報だろう

ブログをやるというアイデアに対して。さっきのエントリーじゃないけど、企業ブログに成功の法則はないんだけど、失敗の原因になりやすい「べからず集」みたいなのはあって、それは目的を見失ってるパターン。

ちなみに香月さん(デジカル社長)のブログは、なんというか剛健な感じのブログで、人柄がよく出ているだけじゃなく、会社のビジョンをド直球で伝えています。実際に採用に繋がってるそうですが、あれが「今日は銀座でワイン飲んできましたー」だと入社の応募なんてゼロか、あるいはワイン好きしか来ない。

・勝敗を図るために●●などと同じ土俵に上がる必要はなくて、違う土俵で勝敗を決めるポイントを考えるのが重要 ・相手のルールと同じ方法では勝つことはできない。自分たちのルールを持つ(真逆くらいのことを)

いちおう固有名詞のところは伏せときます。

このどこで戦うか(あえて違うゲームにしちゃう)考え方はビーケーワン時代にすごく考えた。その経験があったから、ブックオフオンラインに参加できたし。

・積極的にユーザーをコミュニケーションを取ろうとする姿勢を、設計として見せる必要がある

そのサイト(メディア)は「ほぼ日」っぽいデザインなんだけど、実際には雰囲気だけを模倣していて、大事なエッセンスを取り入れてなかった。
「ほぼ日」にはコメント欄はないけど、メールフォームはちゃんと用意されていて、フィードバックの入口は開いている。しかも寄せられるメールには糸井さんたちがちゃんと取り上げて反応してて、ラジオのDJのような時間軸(リアルタイムではない)でコミュニケーションが成立しているし、させようとしている。

言いっぱなしだと、それはジャイアンでしかなくて、ちゃんと聞く耳を持たないといけない。メディアとはコミュニティであり、コミュニティとはメディアであるのだから。

・コンテンツの形態を本に限定して考えすぎない方がいい(テクノロジーの深化とともに、最適な発信の仕方を考える)

これはあるレーベル(ハラペコブックス)を立ち上げる件について。

ぼくがデジカルを手伝ってるのは、2005年に初めて香月さんと会ったときに「新しい出版のモデルを模索したい」と言われたから。だから協力してる。借金返済のために次の本を刷って、返品の山を抱える既存の出版社ではなくて、もっとムダのない著者も読者も出版社も幸せになれるカタチを考えるために、手伝うことにしたのです。

だからこの直販を軸にしたレーベルを立ち上げるのは大事なことなんですよね。
ちょうど最近出た「ビジネススキルトレーニングブック」もそうなんだけど、この本は購入者にメールでフォローする仕掛けになっていて、こういう従来の考え方に囚われない、新しい出版というものを考えて、実践していこうとしています。

ちょっと脱線するけど、いま出版業界にはいくつかの問題があります。

(ここからちょっと脱線)

まず、パッケージの問題。

これはぼくらは何を所有するのか、何に金を払ってるのかという話です。本を買うってことはずっと紙の束を買ってるってことだったけど、レンタルが出てきたり、電子書籍が出てくると、この根本的なところが問われてるわけです。
このあたりはベゾスがKindleでもってチャレンジしてますね。

この問題はいろんなところに波及します。

日本の膨大かつ精緻な物流はすごい武器ですし、だからこそ全国どこでも『ジャンプ』が毎週月曜に買えるわけですが(離島は別だけど)、本や雑誌が有形物じゃなくなった場合は、これが不要になります。

あるいは資源についても。
最近の本はとくに中身が薄くなったと感じませんか?
あれは1冊(200ページ程度)にするために、同じ話を繰り返したり、字を大きくしたり、イラストでごまかしたりしてるからです。
こんなのは資源のムダだし、同じ話を繰り返すに至っては読者の時間のムダになります。
物流に乗せるために、本の体裁をなすために、内容を薄めて水増しするなんて、製紙会社や印刷会社しか喜ばないです。

次に、関係構築の問題。

同じ著者でも本を出すたびに毎回プロモーションをやらなきゃいけない。なぜなら読者=顧客管理してない(できない)から。
異なる出版社から出す場合はまだしも、同じ出版社でも購入者を把握してないからアプローチしていない。結果、Amazonなどのオンライン書店が顧客の購入履歴を元に(出版社の代わりに)コンタクトを取ってくれている。

書籍は年間8万冊も出版されてるので、一部の大作家以外の新刊は相当熱心にウォッチしてないと読者は気付かない。だからこそちゃんと著者と読者が関係構築できてれば、見落とすことなく売れる(買える)わけです。

このあたりはオンライン書店とは別に、作家が直接やっていくことになるでしょうね。ブログとかで。あるいはそこに直販を組み合わせる作家も増えていくと思います。
(そういう点では佐藤秀峰さんの動向は気になるところ)

また、コミュニティ(CGM)が作ったコンテンツ(UGC)の保存形態としての本ということもあり得るわけです。このへんがハラペコレーベルでやろうとしてるところです。
書く人がいて、読む人がいる、という非対称な関係じゃなくて、もっと混在としてる感じ。誰もが著者になり得て、同時に読者でもある。一部はネットで読み、一部は紙で読む。そういうカタチもひとつの未来図だと思う。

さらに、本の提供する価値についての問題。

「ビジネススキルトレーニングブック」はここに対するチャレンジですね。
本は買って読むだけのものなのか、ということです。インタラクティブな要素がもっとあっていいはずで、読者同士の繋がりだったり、それこそ「続きはウェブで」というのもあり。

お金を支払う対価が、紙の束でも、そこに書かれたコンテンツでもなく、創り手との関係を築く担保としてだったら、という感じかな。それこそ顧問料とかに近いかも。
これは、うまくやればふたつ目の関係構築の問題も一気に解決するので、ぼくはかなり興味深く見ています。

まあとにかく出版業界だったり、本という商材については、いろいろと改善の余地があって、斜陽産業と言われてるけど実際にはなかなかおもしろいことが多そうですよって話です。

(脱線はこのへんまで)

話を戻して。

・ジョブボード自体は可能性があるものだと思うが、初心者が集まるフォーラムに出稿したい企業は多くないのでは?

これはそのとおりで、「見習いの人をぜひうちに!」という奇特な企業は少ない。むしろこういう読者層ならジョブボードよりも、有料セミナーやスクールの広告のほうが入りやすいと思う。

マネタイズはビジネスである以上、超重要で、考えるだけじゃなくて、ちゃんと収益を上げていかないといけないんだけど、広告モデルに関しては基本はマッチングです。そこにどういう読者がいるかを把握して、彼らにアプローチしたい企業に声をかける。

あとこの初心者向けメディアに関しては、自分で話ながら「なるほどなあ」と思ったんだけど、メディアには「読者がフロー型のメディア」と「読者がストック型のメディア」のふたつがあるんだなということも付け加えておきたい。

つまり初心者向けのコンテンツしかないと、その人は数ヶ月後には来なくなるということです。これは読者がフロー型ということです。読者は常に一定数いるかもしれないけど、ずっと顔ぶれは変わり続ける。『小学1年生』などの学年誌とかはまさにそうですね。
そういうメディアが悪いというのではなくて、特長として知っておくべきだということです。どのくらいでリピートしなくなるかも把握できれば、広告等の掲載サイクルも自然と見えてくるでしょうし。

こういうことを意識しておくのは大事ですね。

あとは議事録にはなかったんだけど、コミュニティについての定義の話をしてて、

コミュニティとは、そこに会話がある場所

みたいなことも言ってるんですが、これは利用者に居心地がいいと思ってもらえることが重要で、会話があるかってのはリトマス試験紙みたいなもんですね。

とまあこんなことを2時間強のミーティングでやってます。

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