マーケティングclip MLでは例のGoogleとかCyberBuzzとかWOMマーケティング協議会とかの話もされてるんだけど、参加者の協力で情報が集まってくるのは本当に助かります。
たぶんいまネット上で公開されてる関係者の発言はぜんぶ追っかけれてるんじゃないかなあ。
そこに書いた話をちょっとだけ整理してブログに残しておこうと思います。
結論から述べると、PPPの定義は曖昧である
上記のエントリーもそうだけど、このWOMマーケティング協議会に関わる人は判で押したように、「PPP(ペイパーポスト)は曖昧で定義が難しい(だから議論が必要だ)」と言っています。
あんなに定義が簡単なものはないはずなのに(言葉通りじゃん)、みんなが一生懸命曖昧なままにしようとしてる。なぜなら、それをビジネスにしてるから。
そういう人たちの集まりだから定義がクリアになればなるほど今後のビジネスがやりづらくなるのですね。グレーゾーンをたくさん残しておきたいのでしょう。わかるよ。
今回の話って、広告主としてのGoogleは自社(正確にはUS本社ですね)が掲げたポリシーに違反することをやったことがまず問題。これはコンプライアンスではないけど、「俺はストレートしか投げない」と豪語してるピッチャーが、勝利がかかった場面でカーブを投げて三振獲っちゃって周囲からブーイングされたのに近い。
また広告代理店としてのサイバー・バズはリスク説明を怠ったことが責任としてはあるんだろうけど、そもそもいまはペイパーポストが違法ではないので路上喫煙が禁止になってないところでタバコに火を付けた程度の話だと思っている。
ぼくはペイパーポストが大嫌いで、こんなビジネスはなくなればいいと思っているけど、今回の件って、そんなに大騒ぎするほどのことではない。
(むしろマクドのサクラバーガーとか、それを実施したトレンダーズらのほうがよほど問題だろう)
ただ結果として、WOMマーケティング協議会の問題が浮き彫りになったのはいいことだと思う。関係者もそう感じてるんじゃないかな。どうせ露見することだから、こういうのは早めにオープンになっているほうがいい。
今回、世話人と呼ばれてる人たちを中心に、WOMマーケティング協議会の関係者は「個人として意見を言う」というスタンスを取っていて、それはまあわかるし、何にも言わないよりはいいんだけど、ちょっと心配なこともある。
それはこのあたり。
つまり、現時点で世話人はWOMマーケティング協議会設立準備会の見解を決定する機関ではなく、あくまで事務についての協議と決定、研究会の運営をサポートする存在であると認識いただけたらと思います。
まず、WOMJ準備会は現時点で個別の事象や企業の案件について、そのつどコメントを出す状況にないと考えています。団体化やガイドライン策定に向けて準備をしている段階であり、運営はボランティア、意思決定のプロセスや組織体制も未整備です。運営スタンスについては議論の余地もあるかもしれませんが、フラットに並び、特定のトップを置かない(なので、意思決定に非常に時間がかかるし、まとまった見解も出ない)のはインターネット的であると考えているし、大事にしている点でもあります。
もし今後、もっと明らかな犯罪行為を世話人や賛同人がやっちゃった場合、その人は協議会を除名されたりはしないんだろうか?
もっと言うといまは誰でも参加できるそうだけど、除名についてはいまの体制だと誰もそれを決めることができないんだろうか?
そもそもサイバー・バズは、
弊社はWOMマーケティング協議会設立準備会にも参画しており、今後ともWOMマーケティング市場の健全な発展に向けて鋭意努めてまいります。
とリリースに書いてるわけだけど、主語が「弊社」でかまわないの?
社長が世話人ってことが、そのまま会社として参画してるって理解でいいのかがよくわからない。でもこれを読む限りはそうなんだろう。
トップを置かないというのは一見フェアに見えるけど、少し批判色を強めればただの責任逃れなんじゃないかと思った。そこにきちんとコミットする気概がないと、この国のサクラ行為は絶対になくならない。
傍観しつつも、そこは(難しいだろうなとは思いつつも)ちょっとだけ期待してたので、やっぱりかと思ってしまった。
まあグレーなままにしておきたいんでしょうね。
「読者が決めること」ってスタンスも、なんとなくセクハラを「された側がセクハラと感じたらセクハラ」と言ってる連中と変わらない気がしています。
今回の騒動はマクドの時とちがって、わりと冷静に(というかむしろ冷めた目で)見てるんだけど、あんまり良い方に転がりそうな感じじゃないですね。
ブログくらいは金のことを忘れて書けばいいじゃねーかと思うんだけど。
やるせなすプニィ。
[追記20090217]
あ、サイバー・バズのこっそり規約書き換えは最悪です。それはGoogleをクライアントとしたPPP実施とは別で、サイバー・バズ社が単独でやらかした罪です。











コメント(8件)[コメントだけのRSS]
河野さんはなぜペイパーポストが嫌いなんですか?
分かりやすく「金もらって書いてるよ」って書かれてればまあいいかなと思っちゃうんですが。
投稿者: 片岡 | 2009年2月17日 09:08
まずひとりの読者としては、ゴミが増えることが許せないです。ぼくはブログを「消費者の本音、生の声が垣間見える場所」だと思っているので、そこに金につられた提灯記事が載ることも、そもそも1000円程度の金で踊ったり踊らせたりしている光景が最悪だと思っています。
「使い方によってはアリ」と主張する方々は、ブロガーと読者のリテラシーをものすごく高いレベルで求めているのですが、そんなことは「あるある問題」を出すまでもなく、この国ではまだ無理です。学校教育まで踏み込まないと情報リテラシー、メディアリテラシーは解決しないし、容認派の人がそこまで尽力している話も聞いたことがないので、ぼくにはとても無責任な話に聞こえます。
一方、広告主の観点で言えば「この記事は金もらって書いてますよ」と明記した時点で、告知効果以上のものはなくなってしまうので、広告手法としては魅力がありません。
そもそも代理店はそこすら徹底できてないんだけど、もし仮に徹底できたとしても、効果がなくなるので広告主は出さなくなるでしょう。
というようなことを2年前に書いてたのを昨日発見したのでご紹介。
ブログPR広告は終わった、ぼくの中では - Vox
http://takeshi.vox.com/library/post/%E3%83%96%E3%83%AD%E3%82%B0pr%E5%BA%83%E5%91%8A%E3%81%AF%E7%B5%82%E3%82%8F%E3%81%A3%E3%81%9F%E3%81%BC%E3%81%8F%E3%81%AE%E4%B8%AD%E3%81%A7%E3%81%AF.html
投稿者: 河野
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2009年2月17日 10:26
>ブロガーと読者のリテラシーをものすごく高いレベルで求めている
なるほど確かにそうですね。高いリテラシー前提で話を進めちゃいけないですね。
>明記した時点で告知効果以上のものはなくなってしまう
気に入って巡回しているブログ主がその人なりの視点で商品を分析してたりすると、信頼感が生まれそうな気もします。お金もらってると分かってても。
まぁこのあたりは読者の好みにもよりますか。
投稿者: 片岡 | 2009年2月17日 11:19
> その人なりの視点で商品を分析してたりすると
そこまでいけばそれはもうペイパーポストじゃなくて、もう少しまともなモニタープログラムとして展開したほうがいいだろうね。
(ブロガーがライターになるという点でもわかりやすい)
いまのペイパーポストは広告主側が誰が書いてくれるかわからなくて、ただの投網漁みたいになってるわけですが、そうではなくてちゃんと一本釣りしていく関係性のほうが健全だと思います。
そのためにはしょうもない代理店をはさまないほうがいいに決まってるし、単発的な関係構築じゃなくて、継続的かつ持続的な関係を築いていかないといけないと思ってます。
投稿者: 河野
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2009年2月17日 11:39
>「使い方によってはアリ」と主張する方々は、ブロガーと読者のリテラシーをものすごく高いレベルで求めているのですが、そんなことは「あるある問題」を出すまでもなく、この国ではまだ無理です。
この部分にものすごく同意です。
WOM準備会の世話人の方々で何人か個人的に見解を表明されてる方がいらっしゃったので、彼らのブログに「PPPの定義とか明示・非明示だけが問題じゃなくて、広告主・広告会社・ブログ運営会社・ブロガーのリテラシーが全く取りざたされてない方が問題で、それを高く保つためのガイドラインが必要ではないか?」という意見コメントを書いたのですが、そこにはあまり明確な回答をいただけないか、そこには手をつけられないという回答のみでした。
ここをウヤムヤにしておきながら、メディア(ブロガー・ブログ運営会社)にも広告主にも高いリテラシーがあるという前提で押し切っちゃうのは、結局テレビなどと同じことになる。むしろテレビはなんだかんだ言って局も番組も数に限りがあるし、監視・通報できる第三者機関があるだけマシで、ブログはチェック機関もなく膨大過ぎて目が届かないので、「ネットは無法地帯」というレッテルを貼られかねない。そうやって結果的にユーザーの首を絞める結果にならないかと心配してしまいます。
投稿者: wackyhope | 2009年2月17日 14:50
wackyhopeさん、コメントありがとうございます。
おっしゃるとおりで、あるときは「テレビはダメですよ。これからはネットですよ」と全否定しておきながら、都合のいいときだけ「だってテレビも同じじゃん」と言い訳に使うのは最低のダブルスタンダードです。
ぼくはこういう連中が大嫌いなのです。
こういう自称リテラシーが高いと言ってる人は、その反作用なのかわかんないけど、モラルが圧倒的に低くて崩壊してますね。
そういう企業にダマされないように警鐘を鳴らし続けたいと思っています。
投稿者: 河野
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2009年2月17日 15:55
初心者ですが、今回のサイバーバズの件、Googleの件、いろいろと見ましたが(そもそもホリエ○ンのブログにこの件が書いてあったので、知りました。)何が悪いのか、ということがぼんやりとしかわかりませんでした。
それより、河野さんがおっしゃっているとおり、例のトレンダーズのビジネスのほうが、こういうビジネスに誰も疑義を唱えない、ということのほうがとっても不思議なのです。
ブロガーが書く内容になんら指示をしていない、と言っていますが、「悪いことをコメントすれば削除してしまう社長」がやっている会社ですよ。ブロガーとして「クチコミを起こす(←トレンダーズの言葉)時に、クライアントの商品を悪いこと書けば、次からそのブロガーは採用されない!と思って、いいことばっかり書くに決まっているんじゃないでしょうか。WOM業議会とやらでどういうビジネスが合法/違法なのか、道義的に許されるのか、しっかり検討し、ガイドラインを引くべきだと思います。
投稿者: 初心者ですが。 | 2009年2月18日 00:04
おっしゃるとおりです。
もちろんぼくはペイパーポスト大嫌いなので今回のことも「まあ健全化のためにはいいことだ」くらいには見ているのですが、マクド×トレンダーズのほうが悪質度は高いですね。その後の隠蔽工作もひどいものです。
ただこれって法ではどうにもならないんですよね、現状。だから違法かどうかで詰め寄るのはけっこう厳しいです。
むしろ不買運動とかを起こして広告主の目を覚まさせて、この手のひどい手法から足を洗うようにしないといけません。
そもそもこういう会社たちが名を連ねてる協議会で、まともなガイドラインを作れるわけもないのです。残念ながら。
投稿者: 河野
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2009年2月18日 01:07