社内の抵抗ってある、ないって話。
新しいことを始めようとすると、いろんな部署から反対されるんだけど、どうすれば説得できますかという相談をよくされます。こないだの『宣伝会議』の取材もそんなテーマだったし。だからたぶん、あると思います。吟じませんが。
こないだのユニクロ勝部さんを交えたパネルディスカッションで「社内の抵抗とかあったと思うんですけど、どうやって突破したんですか?」って質問を投げたときに、彼は一瞬止まったんですよね(ぼくにはそう見えた)。それは答えを考えるためとかじゃなくて、「なんで抵抗があるのかがわからない」という一時停止だった。たしかに彼の回答は至極もっともで、社長と話してゴーサインが出たプロジェクトを誰が止められるんだってことなので、まあそりゃそうだよねって思う一方で、それでも多くの会社はいろんな新キャラがネガティブな意見を言いに登場するんだよねとも思った。
理想と現実という意味では、ユニクロは理想に近いカタチで仕事を進められるんだろう。邪魔が入らないってのは素晴らしい。
ビーケーワン時代、ぼくはいくつかの新しいことをやって認められたわけだけど、それはひとりで企画して、自分でプログラムまで書いたりしたことがすごいんじゃない。ランキング情報のRSSを配信したこととか、ブログパーツやRSSティッカーを配布したこととか、どこの誰もやってないことを提案してきたバイトのぼくを信じて任せてくれたイシイ社長がすごいわけで、さらに言えば(その後、社員になってCOOのポストを約束されて実現した)トラックバック対応についてもそれを作ったことよりも、毎日のSPAM削除を業務フローの中に組み込んでくれたサポートチームがすごいわけです。
キレイゴトっぽいけど、ほんとにそう思う。当時、社長がぼくのことを「彼はこの年齢で、ひとりで仕事ができないことを知っているからエラい」と誰だったかに紹介してくれたことがあって、ぼくは今でも忘れてないんだけど、ほんとにそうで考えるところと作るところまではひとりでできても、それを運用していくとなるとビジネスの規模ではかなり難しい。というかほとんど無理。
ひとことで片付ければ「周囲に恵まれたね」ってことではあるんだけど、それだと諦めろってことと同義なので、ぼくとしてはどうすれば環境を変えられるかを考えたり、そのために社外からどんなサポートができるかを考えている。
社内の反対意見を突破するための方便はテクニック論としては必要だと思うし、どんどん使えばいいとも思うけど、それだけでは難しくて、自分の意見を通りやすくする環境、つまりは組織内での自分の権威を作っていかないといけない。
勝部さんが言ってた「社内でのポジションを確立する」ってのはそういうこと。
ま、問題はいつだって経営サイドで、トップに正確な判断ができたら何の問題もないし、判断ができない時にきちんと権限委譲ができてれば社内政治なんてものは存在しない。
ぼくにとってのイシイ社長はそうだったし、(あんまり役に立てなかったけど)ニフティ時代のトミタさんもいつも任せてくれた。そういう上司に恵まれたからってのはめちゃくちゃ実感してる。だからこそ運不運だけで才能が潰されないように、社会として業界として守るべきだと思うわけで。
組織が良くないと新しいことは進められない。これは絶対。
ただ現実として、かなりの頻度で出現する抵抗者をどう説得するのか、その答えを日々探しています。自分探しの代わりに。
事例を作っていくのが一番早いのかなあ。











コメント(4件)[コメントだけのRSS]
う〜〜ん、正直言って、抵抗勢力のない会社がうらやましいです。
投稿者: toyoshige | 2008年9月25日 05:24
ご無沙汰しています。
> ただ現実として、かなりの頻度で出現する抵抗者をどう説得するのか、その答えを日々探しています。自分探しの代わりに。
先日から、何度も読み返している本の中で、対立軸の話がありました。ある行動に対して賛成・反対の意見があったとします。その行動の背景にある目的を共有し、実現方法を相手の意見を尊重しながら考え、その対立軸を解消するというものでした。俯瞰して整理することの重要さを日々感じています。一緒にいるときに、こうできれば、もっとうまくやれましたね。お互いに。
投稿者: yaggie | 2008年9月25日 06:52
最近考えを改めたことの一つに「トップへの理解」があります。
社長が経営方針や事業戦略を示したのにもかかわらず、いわゆる幹部層が「やらされている感」を感じて、本気で取り組まないことによる損失があるのではないかと。
社長が言っていることはとてもシンプルで、明確なんだけど、それを何だかんだと難しくして現場に落とす層がガンになっている場合もありますね。
もっとシンプルに社長の思いや言葉を伝えれば浸透することを難解にしているがために現場(特に若い層)にメッセージが届かない。
媚びるという意味ではなくて、「トップを理解する」ことができれば権限委譲ってもっともっと進むはずなんですよね。
組織が大きくなればなるほど権威にしがみつく人もでてしまうわけで、その空気を変えていけるのは誰で、どうすればいいのか、ということは確かに日々考えていることではあります。
投稿者: 21310 | 2008年9月25日 10:08
みなさん、コメントありがとうございます。
対立軸の解消ってのはまさにそのとおりなんですが、「正論では人は動かない」のもまた事実で、どうやって解消していくかというのがポイントになると思います。意固地になっちゃう人も多いし。
あとミドル層が話をややこしくしているというのも、感覚的には「ありそうー」って思いました。これもトップのコミュニケーション能力で解決しないといけないのか、それとも組織構造そのものを変えちゃって、伝言ゲームを少なくするか、手を打たないといけませんよね。
そういうことをわかってできてる人もいるのは間違いないので、うまくノウハウを共有できればいいんだけど。
投稿者: 河野
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2008年9月25日 11:24