「医龍2」はいいですねえ。一話完結っぽいストーリーで毎回きちんとカタルシスがある。いいセリフもある。
目の前に患者がいたら手を差し伸べる。 それが医者だ。
ぼくは医者じゃないけど、気持ちというか心意気としてはそうありたいなと思いました。しばらくは就職しないでやれるだけやってみようかなと少しだけ思った。
そう、マーケティングのお医者さんとして。
マーケターと呼ばれることはあまり好きではないのですが、世の中ではマーケター(正確にはマーケティングを正しく理解して実行できる人)が不足しているらしく、ありがたいことに会社を辞めてもなんとか生活に困らない程度のお仕事にはありつけています。
来年は待ってるだけじゃなくて自分からも動いていこうと思ってます。
ぼくは学者の書くビジネス書はほとんど読まなくて、セス・ゴーディンやセルジオ・ジーマンのような実務家の本が好きなのですが、好きな人のひとりにジョン・スポールストラがいます。
彼は「エスキモーに氷を売る」という本を書いたので知ってる人も多いんじゃないかな。
エスキモーに氷を売る―魅力のない商品を、いかにセールスするか
彼の主張でぼくが気に入っていることがふたつある。
ひとつは「とにかく売上を上げること」に強いこだわりを持ち続けていること。まず売上をアップさせる、話はそれからだと言わんばかりに、彼は売上アップに固執する。これは数字がそのまま評価に繋がるので、できれば避けたい気持ちもわかるけど、逃げてはいけないことだと思う。
もうひとつは「最高の製品じゃなくても問題ないし、運に任せない」という点。多くの人は「製品(サービス)が良くないから売れない」と言うけれど、それは違うと彼は言う。恐ろしい話だし、ぼくも受け入れるのはイヤだけど彼の言うことは正しい。彼は弱かったNBAのチームのチケットを売りまくったけど、「チームの勝ち負けに経営を委ねるほど愚かなことはない」と言い切る。めちゃくちゃ正しい。それだったらマーケティングのスタッフなんて全員解雇でいいしね。
以前も「売上アップを目的にすることから逃げない」というエントリーを書いたりしたけれど、この考えはスポールストラの影響が強いです。
最近は経営レベルや、事業計画段階での相談を受けることも増えてきましたが、
- 売上をいつまでに、どれだけ増やしたいですか
- そのために何がどれだけ必要ですか
- 現在の顧客はどこを支持してくれていると思いますか
という質問を最初にするようにしています。最後のはすでに事業展開している場合ですけどね。
最初のふたつの質問はセットで聞くことに意味があって、「売上を増やしたいからあとよろしく」では、まずうまくいかない。大金を積まれてもそういう依頼は請けない。
実際には一緒に正解を探すところからになるけど、ここを人任せにする会社はまず成功しない。
今回、古本で買った「エスキモーが氷を買うとき」という本を読んで、あらためてこの考えを徹底していこうと思った。この本は翻訳がうまくてめちゃくちゃ読みやすいからオススメです。



エスキモーが氷を買うとき―奇跡のマーケティング







コメント(7件)[コメントだけのRSS]
読んだことはないですが、タイトルだけは知っている人も多いですよね。
営業では商品が悪いから、といい、製作側では流通部門で配送間違いがあるからだ、といい、というような自分は悪くないっていう逃げは多いですよね。
最高の製品である必要は必ずしもないとして、きちんとした製品であることは最低の条件だろうか、と思ったりします。
#ブックオフで買おうかしらん(笑)
投稿者: ムムリク | 2007年12月 7日 10:54
コメントありがとうございます。
彼が言うには「最初から最悪な会社を設立する人も、ダメな製品を作る人もいない」というところから始めています。
なので、その会社なり製品(サービス)なりはどこかしらいいところがあるはずなので、それをアピールすると。
それでも本当にダメなら退場したほうがいいとも言ってますね。
いま見たらブックオフオンラインにはなかったですが、たぶん店舗なら100円くらいで売ってると思います。ぜひ読んでみてください。
投稿者: 河野 | 2007年12月 7日 11:07
なるほど。褒めて育てるといった感じなのですね。悪いところばかり気にしても始まらないし、良い点を伸ばしていったうえで悪いところを直していけばいいわけですものね。
投稿者: ムムリク | 2007年12月 7日 12:16
あ、二冊とも買っちゃいました。
数字から逃げたくなる気持ちもわかるけど、
「悲しいけど、おれ営業だからね」
ということで(笑)
投稿者: zuka | 2007年12月 7日 18:34
zukaさんのビジネスにもきっと参考になると思います。
おもしろかったらレビューしてください!
投稿者: 河野 | 2007年12月 8日 21:12
こんにちわ。
超整理術で今話題の佐藤可士和さんも「アートディレクターは医者」と言ってました。SE時代の自分もそう感じるときがありました。
なんにしても、人が抱えている痛みや問題を和らげてあげるというのは、仕事として有意義で素晴らしいことだと思いますね。
ではでは。
投稿者: むらかみ | 2007年12月11日 15:14
むらかみさん、コメントありがとうございます。
そうですか、佐藤さんもそうっしゃってましたか。なんかうれしいですね。でも実際そうだと思うし、そのくらいの気持ちで取り組まないと失礼ですよね。
ひとりでもたくさんの人を救えるようにがんばりたいですね。
投稿者: 河野 | 2007年12月11日 16:41