興味深いというか、なんとも微妙な感じのする調査。
調査対象は、20代~50代のブロガー300人。男女比は男性50.0%、女性50.0%、年齢別は、10代20%、20代20.0%、30代20.0%、40代20.0%、50代20.0%。
ブロガーの更新頻度や訪問者数についての調査だそうです。性別、年代別に均等に割付てるんだけど(それは一般的なんだけど)、ブロガー全体ってきっと特定層に偏ってるよね。その分布を反映させないと、全体の推計にはならないことを知ってなきゃいけない。例えば40代、50代以上の数値を軽くしないと全体との整合性は取れない。
それとブログの定義もちゃんと理解されてるのかも心配。mixiの日記を指して「ブログやってる」という若い子は実際にいるし、少なくとも特定の人にしか見せない(見れない)SNSとブログの違いは説明された上でのアンケートだと思いたい。
そういう前提はあるにしても、読み進めてみると、いくつか気になります。
まず、更新頻度。
ブロガーの平均的な更新頻度はどの程度だろうか。すべての回答者300人に対して、Blog の更新頻度を尋ねた。
「ほぼ毎日」との回答は17.3%(52人)。ブロガーの6人に1人以上はほとんど毎日、Blog を更新しているようだ。次に頻度の高い「週に2~3回」との回答は最も多く、25.7%(77人)。4人に1人程度は、週の半分程度は Blog の更新を行っているようだ。
これって質問しなくても一定期間のRSSを解析すれば済む話なんじゃないのかな。
これらに「週に1回」9.7%(29人)をを加えると半数を超える。ブロガーの半数以上は、週に1回以上の Blog 更新を行っていると見ることができる。
ぼくの感覚ではこれはけっこう高い気がする。
実際にはもっと更新頻度が少なそうな印象なんだけど、アンケート回答者のバイアスの問題かな。でも高齢者の回答が強めに出ているはずなんだけどなあ。
よくわからない。
次に訪問者数。そもそも訪問者の定義がよくわからないんだけど、RSSで購読している人は入ってないんだろうな。あと、アクセス解析を導入しているのかな、そしてロボットは排除されているのだろうか。ユニークの根拠はcookie単位なのかな。
とまあアクセス解析にはいつも数値の曖昧さがついてまわるんだけど、あまりに無自覚だと読み誤る。
では、気になる訪問者数を見てみよう。同じくすべての回答者に1日あたりの Blog の訪問者数を尋ねた。
その結果、1人~50人の間に回答が集中しており、内訳は「10人~50人未満」23.0%(69人)、「5人~10人未満」17.7%(53人)、「1人~5人未満」19.0%(57人)となっている。「1人未満」7.3%(22人)を加えると全体の67%だ。
50人以上を選んだブロガーは、「50人~100人未満」7.7%(23人)、「100人~300人未満」5.3%(16人)、「300人~1,000人未満」2.3%(7人)、それ以上が0.6%(2人)で、“50人以上”の訪問者数に大きな壁がある。
思うに、これがアンケート回答者の主観による申告だとすると、「50人以上」というのは「ちょっと気が引ける」というのがほんとのところだろう。
多くの人は「せいぜい10人くらい」と思っていて、だから「10~50人未満」だとウソになりにくいけど、それより多く申告すると
こういう数字はアクセス解析とかブログパーツを配布しているサービス事業者が公表すれば、まだ参考になると思うけど(それでも訪問者数の定義がややこしいけど)、ブロガー本人に聞いたってわからない。
ぼくだって自分のブログの読者数なんてよくわからないもの。Google Analytics のセッション数はわかるけどね。でもさ、検索エンジンからたまたま辿り着いた一見さんを、同列に見ていいのかはすっごく疑問です。
ちゃんとしましょうね。
[追記]
元記事の各ソーシャルブックマークについてるコメントを見たら、数字をそのまま受け止めている人がなんと多いことか。印象操作とまでは言わないけど、多くの調査結果がいかに信用できないものかについてはいくつか書籍が出てるはず。
「社会調査」のウソ―リサーチ・リテラシーのすすめ (文春新書)











コメント(4件)[コメントだけのRSS]
>これって質問しなくても一定期間のRSSを解析すれば済む話なんじゃないのかな。
ネット調査(とは書いてありませんが、おそらくそうですよね?)としては、比較的サンプル数が少ないので、ある意味調査パネルのフェース的な項目としてとらえてはいかがでしょうか?
「答えたのはこんなヒトだよ」というレベルでは、参考になります。
調査の精度については設計がわからないので、おいておきますが、更新頻度はけっこう高い印象を僕ももちました。モブログのような日常的な更新といったところの影響もありそうかなと思いますが…SNSの線も捨て難い(笑)
でも、ウェブ上のスペースに情報をアップするという行為としてとらえても、けっこうネットに参加してるんだなーという実感…
投稿者: p-article | 2007年10月 2日 16:17
なるほど。でもだとしたら年代性別のデータよりもそっちのほうがクロス分析すべきだし(有料だと見れるのかな)、割付するにしても更新頻度や開始年月のほうが重要なんじゃないかな。
あと、更新頻度にモブログはたしかに。モブログなんて言ってるのはPCユーザー(oldブロガー)だけで、彼らは普通にケータイで更新してますからねw
投稿者: 河野 | 2007年10月 2日 19:30
>割付するにしても更新頻度や開始年月のほうが重要なんじゃないかな
確かに。開始時期の違いによるステージの違いとして更新頻度の違いとかわかると面白いですね。
モブログみたいな文化は、さらに、モバイルだけで完結するようなモバイルCGMのような動きも気になっています。モバゲータウンでの日記ってどれくらい書いているかわかりませんが、10代20代あたりまでは、そこそこカバーしてる??
ご指摘のとおり、調査パネルとして人数を均等に割り付けているので、各年代のそれぞれの動向というような見方をした方がいい調査かもです。(だとしたら、各年代60名のパネルになりますがww)
投稿者: p-article | 2007年10月 2日 21:43
たぶん、この調査って、「ブログは案外読まれてないですよ」ってことを示したかったんだと思いますが、まあなんにせよ信用度は低いと言わざるを得ませんね。
ぼくとしてはそんなことよりも、追記に書いたとおり、わりと多くのブックマーカーたちが鵜呑みにしてるほうが気になりました。
投稿者: 河野 | 2007年10月 2日 22:53