1ヶ月強、「ひとりコロタン」をやってきて気づいたことをまとめておきます。これから同じような生放送をやろうと考える人のヒントになればいいなと思います。
1.開始時間と曜日を決めておく
リアルタイムで放送をするときに一番困るのは「誰も聞きに来てくれない」というリスナー不在の問題です。「ひとりコロタン」の場合、幸いにも誰も聞いてくれない日はなかったのですが、放送開始時には誰もいなかったり、ひとりだけ聞いてくださっていた日はありました。
そもそも素人がしゃべる番組をわざわざ聞きに来てくれる奇特な人は少ないのですが、それでも努力することはできます。まず最初に決めるのは生放送の開始時間です。そしてそれを守ることです。
人間はルーチン化しているかどうかで心理ハードルが大きく変わってきます。「24時か。あの番組やってるな」と思ってもらえるように、開始時間を決めておきましょう。
できれば放送する曜日も決めておくといいです。毎日やってもいいですが、生放送はけっこう疲れるので、毎週金曜日とか決めちゃいましょう。ただし金曜日は飲みに行く人が多いので、24時の集合率は低いかもしれません。
そもそも24時開始というのも、できるだけサラリーマンが集まりやすいように考えたのですが、見てほしい層にあわせて開始時間を早めたり遅くしたりするといいでしょう。
とにかく不定期はやめたほうがいいです。「月9」のように月曜夜9時という放送枠を決めてしまうことで、視聴者の生活パターンに組み込んでもらえるようにしましょう。
2.放送時間も決めておく
放送時間も30分とか1時間とか決めましょう。だらだら飽きるまでというのは(やってるほうも聞いてるほうも)お互い疲れます。
30分ひとりで話すというのはなにげに大変です。ちょっと話したりないくらいがちょうどいいです。
30分が長ければ10分でもかまいません。毎回同じ放送時間にすることが大事です。
とはいえ、時間を忘れて話してしまい、結果的に延長していることは「ひとりコロタン」でもよくありました。でも基本的には決めた時間で終わらせるようにしたほうがいいです。決まった時間に終わるからこそ、生活パターンに入れてもらえる可能性が高まります。いつ終わるかわからないと、視聴者の予定を変更させることになるし、結果として「ダラダラ感」が残るのでよくないです。
時間を守るために、簡単な進行表を用意するとか、時計をそばに置いておくのもいいと思います。ディレクターもタイムキーパーも自分でやらなきゃいけないですからね。
3.その他もいろいろ固定化する
カメラの位置、番組の進行など、固定化できるところはすべて決めておきましょう。
人間というのは「安定」を好みますから、無駄に毎回、画角が変わったり、オープニングトークの長さがバラバラだったりするのはよくないです。もちろん音量とか、とにかく番組を放送する環境は毎回同じにしておいたほうがいいです。
テレビのバラエティ番組の作り方も参考になります。
例えば「いいとも」だと、毎日決まったテレフォンショッキングというトークがあり、曜日ごとに変わるゲームなどのコーナーがあります。あれは進行の固定化と時間の調整がしやすくなるなど、いろんな狙いがあります(一番大きいのはどこかで視聴者が気に入ってくれるように「下手な鉄砲」を撃ってるわけですが)。
また、こういったことを固定化するのは準備の手間やストレスから自分を楽にする効果もあります。何を話すか、あなたは演者としてがんばるべきで、それ以外のことは考えないでいいようにしておきましょう。
4.話題選びも慎重に
あんまりマニアックな話題はやめといたほうがいいです。もちろんそういう番組もおもしろいと思うのですが、PRが難しいし、視聴者が定着しにくいです。
サッカーが好きで、どんなにアイルランド代表のことが好きでも、日本代表のことを話題にしましょう。関西でしかやってない番組やお店の話じゃなくて、全国規模の話題を取り上げましょう。
感覚的には一段下げる感じです(そんな上から目線じゃなくていいんだけど)。視聴者はあなたと同じ知識や記憶を持っているわけじゃありません。
「ひとりコロタン」の場合、テーマによってはけっこうマニアックなものも取り上げました。特にマンガは視聴者が知らないものを取り上げたほうが(情報番組的に)楽しめるので、積極的にマイナーなものも紹介していました。
でもテレビドラマの話は視聴率が高いものを優先するとかしてました。
このへんのバランスは難しいけど、視聴者の反応を見ながらどこまで掘り下げるかを調整していってください。
5.音を用意する
番組開始のテーマ曲やジングルと呼ばれる効果音などはできるだけ用意しましょう。特にテーマ曲はあったほうがいいです。時間は30秒くらいが適当だと思います。
「ひとりコロタン」では番組開始時にホワイトボードで画面をふさいでいました。そこを広告枠にできないかって考えてたのもあるのですが、じつはその曲が流れてる間に深呼吸をしてました。てへ。でもそういう儀式みたいな時間はけっこう必要かもしれません。
特に音の重要さは「コロトラクイズ」をやったときに感じたのですが、もし何か既存の番組のパロディをやるのであればオリジナルに近い曲を流すだけで雰囲気が出ます。
番組の盛り上げは音次第。テストに出るので要注意。
著作権フリーの曲はインターネットを探せばたくさんあります。ぼくはYAMAHAがやってる「プレイヤーズ王国」ってサイトで探しました。
6.視聴者が参加できるようにする
チャットやメールなど、視聴者がフィードバックできる仕組みを用意しましょう。できればチャットのほうがリアルタイムなフィードバックを得られるのでいいです。
このリアルタイムな反響を見ながら番組を進行するのは、テレビやラジオなど既存メディアにはできなかったことです。
これまでテレビでもテレゴングやFAXを受け付けて番組に反映させてきましたが、インターネット放送ならもっと即時にコメントを反映させることができます。
まさにこれこそがインターネットを使った生放送でしかできない番組作りです。
「ひとりコロタン」ではlingrを使っていましたが、ustreamやstickamにはサイト自体にチャット機能がついているので、それを利用してもいいと思います。
ただ、できるだけひとつのウィンドウで完結したほうがいいと思います。Skypeチャットなど別のソフトを立ち上げたり、複数のウィンドウを開くのは初心者には難しいので、できるだけ視聴者にとって簡単な環境を用意しましょう。
あと、放送中に女優の名前を忘れたりしたときにも視聴者の方からチャットで教えてもらうこともできるのも便利です。
ADがいない分、視聴者に助けてもらうのも、視聴者参加型と言えるかもしれませんね。
7.番組の告知をする
とにかく番組の存在を知ってもらう努力をしましょう。
ブログに書くのもいいでしょうし、さらに放送開始前にTwitterで「今から放送するよー」って言うのもいいと思います。
ブログに書く際はできるだけ裏話を書くといいでしょう。視聴者も、さらには視聴者予備軍にとっても興味が沸くように、「昨日は時間の都合で話せなかったけど、じつはこういう話もあって……」と番組の内容を紹介しつつ、それを膨らませるといいと思います。
素人であっても、あなたという人間に興味を持ってもらうことはできます。というよりも、名前で視聴者を呼べない以上、少しでもあなたに興味を持ってもらうように自分のタレント性を作っていってください。
プロデューサーもあなたなんですから。
8.アーカイブを用意する
過去の放送も見れるように、アーカイブを用意しておきましょう。
ustreamやstickamでは放送を録画する機能があります。それを使えば簡単にアーカイブ作成ができますし、余裕があるならビデオをまわして編集してからYouTubeにアップしてもいいと思います(ただしYouTubeの場合は容量や時間に制限があるので注意)。
「ひとりコロタン」の場合、ustreamの録画機能を利用しました。録画したものはタイトルに日付を入れて、「colotown」というタグを入れておきました。できるだけ探しやすいようにデータを整理することも、できるだけやっておきましょう。
それからアーカイブで番組を見る人のために、チャットでもらったコメントはなるだけ読み上げるようにしましょう。後から見る人はチャットでのリアルタイムなやり取りは読めません。コメントを読み上げることで、チャットなしでも意味がわかるようにしておきましょう(ぼくもすぐ忘れてしまうのですが)。
9.楽屋話をちゃんとする
ひとりで放送するときはできないのですが、複数人でしゃべる場合は少なくとも1時間くらい前から雑談をしておきましょう。
会話はリズムです。円滑にトークを進めるためにも、番組開始前に演者同士で会話をし、テンションを高めましょう。
どんなくだらない話でもかまいません。
ウォーミングアップと思って、その日の番組でのトークテーマを探しながら雑談をしましょう。
実際、楽屋で話した内容を番組で話しても誰にもばれませんし、別に「さっき番組開始前に行ってた話しだけどさ」とばらしてもぜんぜんかまいません。
話のオチを知ってるからこそ導ける展開もあります。こういうのは「やらせ」ではありません。もちろん「演出」でもありません。
テレビの現場のように部屋を分ける必要はないので、だらだらと雑談する時間を用意しましょう。話のきっかけ用に雑誌を置いておくのもいいと思います。
楽屋話をしっかりやってる放送は安定して見れます。これは素人に限った話ではありませんが、アドリブがうまくない素人にはより効果的です。
10.燃え尽きる前にやめる
曜日や時間を決めて番組を始めるとだんだん慣れてくるし、放送自体が楽しくなってきます。さらに周囲の感想なども聞こえてくるし、期待も増えてきます。とてもうれしいことです。
もちろんまったく反響がないとそれはそれで悲しくて困っちゃうのですが、だんだんプレッシャーが強くなるのも事実です。
ぼくの場合、「平日の24時から毎日」という放送枠はけっこうきつくて、飲み会も早めに帰らなければならないし(みんなに協力してもらってお店を近所にしてもらったりしてました)、終わってから風呂に入って、さらにブログを更新して寝ると遅くなるし、体力的にはけっこうきつかったです。
とにかくこういうのはやめ時が難しいので、放送が苦痛になる前に最終回にしたほうがいいです。ぼくはまだやりたい気持ちはあったけど、このまま続けていくと、きつくて急にお休みするようなことが出るかもしれないと思ったので、ちょうど5週間、25回の放送で最終回とすることにしました。
あ、25回とはいえ、「ひとりコロタン」はustreamがどうしても接続できなくて一度だけ休んだことはあったので本当は24回なのですが。
それでも出張先の大阪から放送したり、悲しいニュースがあっても続けてきたので、それは自分でもよくやったなあと思います。
放送を心待ちにしている人にとって、急な休みはすごくがっかりします。何よりそのためにわざわざ集まってくださったことに対して失礼ですから、自分の決めた放送枠を守れなくなる前に引き際を決めましょう。
番組は惜しまれつつ辞めるのがいいし、一度休んで(心と身体の)準備ができればシーズン2を始めればいいと思います。
ということで、長くなりましたが、ぼくが1ヶ月強に自ら毎日生放送を経験して感じたことやわかったことをまとめてみました。
あなたが番組を作るときの参考になればうれしいです。あと、番組を始めるときは教えてください。ぼくも見てみたいので。
ひとつでもたくさんの番組が増えることを楽しみにしています。











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